チョコレートセミナーの展示(奥がメタテとマノ)
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長年、入手したいと思っていた「メタテとマノ」!
スペイン語で、メタテ Metate は「石皿(下臼)」、マノ Mano は「手」という意味を持つ石製の調理道具です。
メキシコなど中米の国々では、古代メソアメリカの昔から食材をなめらかにすりつぶす器具として愛用され、現在もなお生活に欠かせない調理道具のひとつとして利用されています。
トウモロコシをすり潰して「トルティーヤ tortilla」などを作る際にも使われますが、中米各地で古代メソアメリカの時代から独特な発展を遂げてきた「チョコレートドリンク」を作る際にも欠かせない大切な道具となっています。
(発掘された古代陶器の絵柄の中にもしばしばメタテが描かれています)
その古代メソアメリカのチョコレートドリンクを、現地に伝わる「本物の道具」で作ってみたい、そういう思いで私は長年メタテとマノを探していました。
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そして、2015年秋、サロン・デュ・ショコラ・パリ会場のメキシコブースで最初のメタテとマノとの運命的な出会いがありました。
(その詳しい経緯については → こちら)
それ以降、「メタテとマノ」と私の赤い糸が繋がったのか、素敵なメタテとマノが我が家にやってくるようになりました。
現在までに、我が家に来てくれたメタテとマノは3組。
それぞれに個性がありますので、ご紹介したいと思います。
1.メキシコ・マヤ地域のメタテとマノ
(メタテ 11.9kg + マノ 1.9kg)
タバスコ州・コマルカルコ周辺には多くのカカオ農園が存在しています。
そのカカオ農園で使われているメタテは、このように薄くて足の短いもの
が多くなっています。
気温が高いため、カカオ豆はすり潰すだけで軟らかいペースト状になり、
加熱する必要はありません。
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タバスコ州のカカオ農園でカカオドリンク用の
カカオ豆をすり潰しているところ(2016年6月撮影)
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2.メキシコ・背の高いメタテとマノ
(メタテ 14.1kg・マノ 1.5kg)
標高が高く冷涼な地域では、熱帯地域と違って、カカオ豆をすり潰しただ
けではドロドロのペースト状にはなりません。
(室温ではカカオバターが融けないためです)
そのため、冷涼な地域でチョコレートドリンクを作る際には、メタテの下
で火を焚いて加熱できるよう、このように足が長く背の高いメタテが使わ
れています。
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3.グアテマラ・マヤ地域のメタテとマノ
(メタテ 11.0kg・マノ 2.1kg)
メキシコの隣り中米グアテマラ、ベリーズなどのマヤ地域でも、やはり
カカオドリンクを作る際にメタテとマノが使われます。
タバスコ州のものよりやや厚みがあり、足がしっかりしてますね。
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いずれの場合も、素材として「火山岩」が使われますが、地域によって石の質はそれぞれ異なっています。
これら3種のメタテの中で、最も古いのは1のマヤ地域のもの。
とても使い込まれたものですが、どのくらい古いものなのかは不明です。
(マヤ地域の土の中から掘り起こしたものと聞いています)
横から見ると、3種のメタテの違いがよく分かりますね。
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メキシコ・タバスコ州
(マヤ地域)
グアテマラ
(マヤ地域)
メキシコ・背の高いメタテ
(下で火を炊いて加熱できる)
チョコレートセミナーなどで展示することもありますので、
機会があったら見に来てくださいね!
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「メキシコの食文化」や「カカオドリンク」については、
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